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報告書

Data report of ROSA/LSTF experiment SB-PV-09; 1.9% pressure vessel top small break LOCA with SG depressurization and gas inflow

竹田 武司

JAEA-Data/Code 2021-006, 61 Pages, 2021/04

JAEA-Data-Code-2021-006.pdf:2.78MB

ROSA-V計画において、大型非定常実験装置(LSTF)を用いた実験(実験番号: SB-PV-09)が2005年11月17日に行われた。ROSA/LSTF SB-PV-09実験では、加圧水型原子炉(PWR)の1.9%圧力容器頂部小破断冷却材喪失事故を模擬した。このとき、非常用炉心冷却系(ECCS)である高圧注入系の全故障と蓄圧注入(ACC)タンクから一次系への非凝縮性ガス(窒素ガス)の流入を仮定した。実験では、上部ヘッドに形成される水位が破断流量に影響を与えることを見出した。アクシデントマネジメント(AM)策として、両ループの蒸気発生器(SG)逃し弁開放によるSG二次側減圧を炉心出口最高温度が623Kに到達した時点で開始した。SG二次側圧力が一次系圧力に低下するまで、このAM策は一次系減圧に対して有効とならなかった。一方、炉心出口温度の応答が遅くかつ緩慢であるため、模擬燃料棒の被覆管表面最高温度がLSTFの炉心保護のために予め決定した値(958K)を超えたとき、炉心出力は自動的に低下した。炉心出力の自動低下後、低温側配管内でのACC水と蒸気の凝縮により両ループのループシールクリアリング(LSC)が誘発された。LSC後、炉心水位が回復して炉心はクエンチした。ACCタンクから窒素ガスの流入開始後、一次系とSG二次側の圧力差が大きくなった。ECCSである低圧注入系の作動を通じた継続的な炉心冷却を確認後、実験を終了した。本報告書は、ROSA/LSTF SB-PV-09実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。

報告書

Data report of ROSA/LSTF experiment SB-PV-07; 1% Pressure vessel top break LOCA with accident management actions and gas inflow

竹田 武司

JAEA-Data/Code 2018-003, 60 Pages, 2018/03

JAEA-Data-Code-2018-003.pdf:3.68MB

LSTFを用いた実験(実験番号:SB-PV-07)が2005年6月9日に行われた。SB-PV-07実験では、PWRの1%圧力容器頂部小破断冷却材喪失事故を模擬した。このとき、高圧注入(HPI)系の全故障と蓄圧注入(ACC)タンクから一次系への非凝縮性ガス(窒素ガス)の流入を仮定した。実験では、上部ヘッドに形成される水位が破断流量に影響を与えることを見出した。一番目のアクシデントマネジメント(AM)策として、手動による両ループのHPI系から低温側配管への冷却材の注入を炉心出口最高温度が623Kに到達した時点で開始した。炉心出口温度の応答が遅くかつ緩慢であるため、燃料棒表面温度は大きく上昇した。AM策に従い、炉心水位が回復して炉心はクエンチした。また、二番目のAM策として、両ループの蒸気発生器(SG)逃し弁開放によるSG二次側減圧を一次系圧力が4MPaに低下した時点で開始したが、SG二次側圧力が一次系圧力に低下するまで一次系減圧に対して有効とならなかった。ACCタンクから窒素ガスの流入開始後、一次系とSG二次側の圧力差が大きくなった。本報告書は、SB-PV-07実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。

報告書

Data report of ROSA/LSTF experiment SB-HL-12; 1% Hot leg break LOCA with SG depressurization and gas inflow

竹田 武司

JAEA-Data/Code 2015-022, 58 Pages, 2016/01

JAEA-Data-Code-2015-022.pdf:3.31MB

LSTFを用いた実験(実験番号: SB-HL-12)が1998年2月24日に行われた。SB-HL-12実験では、PWRの1%高温側配管小破断冷却材喪失事故を模擬した。このとき、高圧注入系の全故障とともに、蓄圧注入系(ACC)タンクからの非凝縮性ガス(窒素ガス)の流入を仮定した。また、アクシデントマネジメント(AM)策として両ループの蒸気発生器(SG)逃し弁全開による減圧を燃料棒表面最高温度が600Kに到達直後に開始した。一回目のボイルオフによる炉心露出に起因したAM策開始後、一次系圧力は低下したため、炉心二相混合水位は上昇し、燃料棒表面温度は635Kまでの上昇にとどまった。低温側配管内でのACC水と蒸気の凝縮に誘発されたループシールクリアリング(LSC)前に、二回目のボイルオフによる炉心露出が生じた。LSC後速やかに炉心水位は回復し、燃料棒表面温度は696Kまでの上昇にとどまった。窒素ガスの流入開始後、一次系とSG二次側の圧力差が大きくなった。SG伝熱管でのリフラックス凝縮時に、三回目のボイルオフによる炉心露出が生じ、燃料棒表面最高温度が908Kを超えた。本報告書は、SB-HL-12実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。

論文

A Preliminary evaluation of unprotected loss-of-flow accident for a prototype fast-breeder reactor

鈴木 徹; 飛田 吉春; 川田 賢一; 田上 浩孝; 曽我部 丞司; 松場 賢一; 伊藤 啓; 大島 宏之

Nuclear Engineering and Technology, 47(3), p.240 - 252, 2015/04

 被引用回数:27 パーセンタイル:91.4(Nuclear Science & Technology)

In the original licensing application for the prototype fast-breeder reactor, MONJU, the event progression during an unprotected loss-of-flow (ULOF), which is one of the technically inconceivable events postulated beyond design basis, was evaluated. Through this evaluation, it was confirmed that radiological consequences could be suitably limited even if mechanical energy was released. Following the Fukushima-Daiichi accident, a new nuclear safety regulation has become effective in Japan. The conformity of MONJU to this new regulation should hence be investigated. The objectives of the present study are to conduct a preliminary evaluation of ULOF for MONJU, reflecting the knowledge obtained after the original licensing application through CABRI experiments and EAGLE projects, and to gain the prospect of In-Vessel Retention (IVR) for the conformity of MONJU to the new regulation. The preliminary evaluation in the present study showed that no significant mechanical energy release would take place, and that thermal failure of the reactor vessel could be avoided by the stable cooling of disrupted-core materials. This result suggests that the prospect of IVR against ULOF, which lies within the bounds of the original licensing evaluation and conforms to the new nuclear safety regulation, will be gained.

報告書

Data report of ROSA/LSTF experiment SB-CL-32; 1% cold leg break LOCA with SG depressurization and no gas inflow

竹田 武司

JAEA-Data/Code 2014-021, 59 Pages, 2014/11

JAEA-Data-Code-2014-021.pdf:5.16MB

LSTFを用いた実験(実験番号: SB-CL-32)が1996年5月28日に行われた。SB-CL-32実験では、PWRの1%低温側配管小破断冷却材喪失事故を模擬した。このとき、非常用炉心冷却系である高圧注入系の全故障とともに、蓄圧注入系(ACC)タンクから非凝縮性ガスが流入しないと仮定した。また、アクシデントマネジメント(AM)策として両ループの蒸気発生器(SG)二次側減圧を破断後10分に一次系減圧率200K/hを目標として開始した。AM策開始後、SG二次側圧力の低下にしたがって一次系圧力は低下した。クロスオーバーレグの下降流側水位の低下とともに、ボイルオフによる炉心露出が開始した。一回目のループシールクリアリング(LSC)後速やかに炉心水位は回復し、模擬燃料棒表面温度は669Kまで上昇した。一次系減圧にしたがい低温側配管内でのACC水上の蒸気凝縮に誘発された二回目のLSC前に、ボイルオフによる炉心露出が生じた。二回目のLSC後速やかに炉心水位は回復し、観測された燃料棒表面最高温度は772Kであった。ACC隔離後、低圧注入系の注水による継続的な炉心冷却を確認して実験を終了した。本報告書は、SB-CL-32実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。

論文

Master plan and current status for feasibility study on thermal-hydraulic performance of reduced-moderation water reactors

大貫 晃; 高瀬 和之; 呉田 昌俊*; 吉田 啓之; 玉井 秀定; Liu, W.; 秋本 肇

Proceedings of Japan-US Seminar on Two-Phase Flow Dynamics, p.317 - 325, 2004/12

日本原子力研究所では高稠密格子水冷却炉心(RMWR)の熱流動特性を予測する技術開発プロジェクトを電力,メーカ,大学の協力を得て平成14年度より開始した。RMWRは成熟した軽水炉技術を活用し、ウラン資源の有効利用,プルトニウムの多重リサイクル,高燃焼度,長期サイクル運転といった長期的なエネルギー供給を担える革新的な水冷却炉としての特徴を有している。RMWRは核分裂性プルトニウムの増殖比を高めるため、燃料集合体を稠密にし、ボイド率を高くしている。そのため、熱流動に関する成立性が大きな開発課題となっている。本論文ではこの成立性にかかわる研究に焦点を当て、大型試験装置と先進的な数値解析技術を活用した研究・開発計画を述べるとともに、今までに得られた成果を示す。本研究を進めることで高稠密格子炉心での除熱性能を検証するとともに、予測技術を確立する予定である。

論文

Experience of HTTR construction and operation; Unexpected incidents

藤本 望; 橘 幸男; 七種 明雄*; 篠崎 正幸; 磯崎 実; 伊与久 達夫

Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.273 - 281, 2004/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

HTTRの出力上昇試験では、熱漏洩の観点から二つの事象があった。一つは一次上部遮蔽体の温度上昇であり、もう一つは炉心支持板の温度上昇であった。これら二つの原因は構造物中のわずかなヘリウムの流れによるものであった。一次上部遮蔽体の温度上昇については、微少なヘリウム流れの抑制,放熱の促進,断熱材の設置が行われた。炉心支持板の温度上昇については、微少なヘリウム流れを考慮した温度評価を再度行い、炉心支持板の設計温度を見直した。これらの対策により、それぞれの温度を制限値以下に収めることができた。

論文

Predicted two-phase flow structure in a fuel bundle of an advanced light-water reactor

高瀬 和之; 吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 玉井 秀定

Proceedings of 6th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operations and Safety (NUTHOS-6) (CD-ROM), 14 Pages, 2004/10

原研が開発を進めている水冷却増殖炉用稠密燃料集合体の二相流挙動を大規模シミュレーションによって予測する研究を行っている。本研究の結果、燃料棒表面が薄厚の液膜で覆われる,燃料棒間隔が狭い領域で液膜の架橋現象が起こる,蒸気は燃料棒間隔が広い三角ピッチ中心部をストリーク状に流れる、などの稠密燃料集合体特有の現象の定量把握に成功し、炉心熱設計の有効性を数値的に検証できた。

論文

大規模シミュレーションによる稠密炉心内気液二相流特性の解明,1; 改良界面追跡法を用いた二相流直接数値解析手法の開発

吉田 啓之; 永吉 拓至*; 小瀬 裕男*; 高瀬 和之; 秋本 肇

日本原子力学会和文論文誌, 3(3), p.233 - 241, 2004/09

現在の原子炉燃料集合体の熱設計において用いられるサブチャンネル解析コードでは、実験結果に基づく多くの経験式が必要である。日本原子力研究所において開発を進めている超高燃焼水冷却増殖炉では、燃料棒間ギャップ1mm程度の高稠密炉心が用いられるが、高稠密炉心におけるギャップ間隔などの影響について、十分な情報は得られていない。そこで高稠密炉心内気液二相流特性を、大規模数値シミュレーションによって解明する手法の開発を行っており、この一環として、高い体積保存性と界面輸送性を有する新たな界面追跡法を構築し、それを導入した二相流直接解析手法を開発した。本報では、開発した解析手法の詳細を示すとともに、検証計算の結果を述べる。本研究の結果、本提案の解析手法の気泡流に対する体積保存の誤差が0.6%以下であることを確認した。

報告書

JRR-4シリサイド燃料炉心の燃料要素冷却水流量の測定

山本 和喜; 渡辺 終吉; 永冨 英記; 神永 雅紀; 舩山 佳郎

JAERI-Tech 2002-034, 40 Pages, 2002/03

JAERI-Tech-2002-034.pdf:1.97MB

JRR-4は3.5MWのスィミングプール型研究用原子炉であり、濃縮度低減化計画の下で濃縮度90%の燃料を20%の燃料に交換して1998年7月に臨界に到達した。燃料濃縮度低減計画の一環として流路閉塞事象等の安全解析を実施した結果、熱水力的な余裕を持たせる必要があるとの結論を得たため、炉心の冷却水流量を増加させる検討を実施した。炉心流量を増加させる対策としては、炉心部におけるバイパス流を低減すること及び1次冷却水流量を7m$$^{3}$$/minから8m$$^{3}$$/minへ変更することにより燃料要素の流量を増加させた。流速測定用模擬燃料要素による流量測定の結果、燃料板間の流速は設計値の1.44m/sに対し、1.45m/sとの測定結果が得られ、炉心流量に対する全燃料要素の流量の比が0.88となり、安全解析で用いた0.86を超えていることを確認した。これらの炉心流量増加のための対策を述べるとともに、各燃料要素の冷却水流量測定結果について報告する。

報告書

出力上昇試験におけるHTTR炉心支持板温度上昇の原因と対策

藤本 望; 高田 英治*; 中川 繁昭; 橘 幸男; 川崎 幸三; 七種 明雄; 小嶋 崇夫; 伊与久 達夫

JAERI-Tech 2001-090, 69 Pages, 2002/01

JAERI-Tech-2001-090.pdf:7.88MB

HTTRでは、初臨界達成後、出力上昇試験として段階的に出力を上げ、各種の試験を行ってきた。その中で、炉心支持板の温度が各出力で予想される温度より高めの値を示し、100%出力で最高使用温度を超えるおそれのあることがわかった。そのため、炉心流量の異なる高温試験運転モードでの試験を行い、温度の予測精度を上げるとともに、原因の推定を行った。その結果、炉床部の漏れ流れが原因であることがわかった。さらに、炉心支持板とその下のシールプレートの間隙が炉心差圧により変化することによって炉心支持板の温度が局所的に上昇することが推定された。温度上昇に対しては、炉心支持板の最高使用温度を変更することにより対応することとした。最高使用温度の変更にあたっては応力解析を行い構造健全性が確保されることを確認した。

報告書

JRR-3シリサイド燃料炉心における炉心構造物の設計差圧及び設計流速

神永 雅紀; 村山 洋二; 和田 茂; 木名瀬 政美

JAERI-Tech 97-043, 63 Pages, 1997/09

JAERI-Tech-97-043.pdf:1.64MB

JRR-3は、低濃縮板状燃料を使用した軽水減速・冷却、ベリリウム及び重水反射体付プール型炉であり、熱出力は20MWである。JRR-3では、現在、シリサイド燃料化計画が進められており、燃料としては現在のウランアルミニウム(UAl$$_{x}$$-Al)分散型燃料(アルミナイド燃料)に代わり、ウランシリコンアルミニウム(U$$_{3}$$Si$$_{2}$$-Al)分散型燃料(シリサイド燃料)を使用する予定である。JRR-3シリサイド燃料炉心では、シリサイド燃料化に伴って標準型燃料要素及びフォロワ型燃料要素の燃料板枚数、燃料板厚さ、冷却材流路ギャップを変更する。このため、これまでのアルミナイド燃料炉心と比べ炉心流量配分特性が異なり、燃料要素以外の炉心構造物の設計計算に用いている設計流速を見直す必要がある。本報告書は、JRR-3シリサイド炉心の炉心流量配分特性、炉心流量配分特性の変更に伴い新たに設定した炉心構造物の設計差圧及び設計流速について述べたものである。付録には、それらの結果に基づき実施した炉心構造物の耐熱計算結果を示した。

論文

Thermal-hydraulic characteristics of coolant in the core bottom structure of the High-Temperature Engineering Test Reactor

稲垣 嘉之; 國富 一彦; 宮本 喜晟; 井岡 郁夫*; 鈴木 邦彦*

Nuclear Technology, 99, p.90 - 103, 1992/07

 被引用回数:9 パーセンタイル:65.13(Nuclear Science & Technology)

高温工学試験研究炉(HTTR)の炉床部における冷却材の混合及び流動特性を把握するため、HTTR炉床部の実寸大モデルであるHENDEL炉内構造物実証試験部(T$$_{2}$$試験部)を用いた混合実験と3次元熱流体解析コードSTREAM($$kappa$$-$$varepsilon$$2方程式乱流モデル)による解析を行った。実験は、中心1領域又は周辺2領域のヘリウムガス温度を他領域のヘリウムガス温度よりも高く設定し、高温プレナム及び出口管内での温度分布を測定した。その結果、ヘリウムガスは炉床部及び出口管内でよく混合され、HTTRの下流に設置された中間熱交換器等は、ホットストリークの影響をほとんど受けないことを確認した。解析結果は、高温プレナム及び出口管内の温度分布を定性的及び定量的によく再現しており、解析コードの有用性を確認した。

報告書

Evaluation report on CCTF core-II reflood test C2-5(Run 63); Effect of decay heat level on PWR reflood phenomena

井口 正; 須藤 高史; 岡部 一治*; 杉本 純; 秋本 肇; 大久保 努; 村尾 良夫

JAERI-M 91-174, 98 Pages, 1991/10

JAERI-M-91-174.pdf:2.31MB

CCTFで低崩壊熱模擬(初期炉心出力7.1MW)の再冠水試験を行い、基準試験(同9.4MW)の結果と比較した。(1)低炉心出力試験での再冠水現象は基準試験での再冠水現象と定性的に殆ど等しかった。このことは、PWRの再冠水現象予測を行うに際し、基準試験結果を基礎にして開発した再冠水物理モデルを、少なくとも初期炉心出力7.1MWの条件まで拡張して使用することに問題はないことを示す。(2)一方、定量的には次のような低炉心出力の影響が見られた。再冠水初期には炉心冠水速度、炉心内熱伝達率ともに炉心出力にはほとんど影響されない。再冠水中期以降では、炉心冠水速度は炉心出力にほとんど影響されず、一方熱伝達率は低炉心出力ほど大きくなる。(3)低炉心出力で炉心冷却がよいため、炉心安全性は高まる。(4)炉心冠水速度が炉心出力に殆ど影響されないことは、REFLAコードによる模擬計算でも確認した。

報告書

Evaluation report on CCTF core-II reflood test C2-1(Run 55); Effect of pressure on reflood phenomena

井口 正; 杉本 純; 秋本 肇; 大久保 努; 村尾 良夫

JAERI-M 91-173, 94 Pages, 1991/10

JAERI-M-91-173.pdf:2.01MB

CCTFにより高圧条件(0.42MPa)の再冠水試験を行い、基準試験(圧力0.2MPa)の結果と比較した。(1)高圧試験での再冠水現象は基準試験での再冠水現象と定性的に殆ど等しかった。このことは、PWRの再冠水現象予測を行うに際し、基準試験結果を基礎にして開発した再冠水物理モデルを少なくとも圧力0.42MPaの条件まで拡張して使用することに問題はないことを示す。(2)一方、定量的には以下のような高圧力の影響が見られた。炉心冷却はよく蒸気発生量は多い。しかし、蒸気密度は大きいため蒸気流速は逆に小さい。このため、蒸気のループを通っての排出は容易でいわゆる蒸気閉塞効果は小さく、また、炉心内の蓄水量は多い。従って、炉心冠水速度は大きい。炉心冷却がよいため、最高炉心温度は低く、最終クエンチは早く、炉心安全性は高まる。この結果は、従来0.3MPaまでの圧力範囲で見出されていた結果と等しい。

論文

高温ガス炉炉床部におけるホットストリークの評価; HENDELによる炉床部内の冷却材の混合試験

稲垣 嘉之; 鈴木 邦彦; 井岡 郁夫*; 國富 一彦; 宮本 喜晟

日本機械学会論文集,B, 57(542), p.3520 - 3525, 1991/10

高温工学試験研究炉(HTTR)の炉床部における冷却材の混合及び流動特性を把握するため、HTTR炉床部の実寸大モデルであるHENDEL炉内構造物実証試験部(T$$_{2}$$試験部)による混合実験と3次元熱流体解析コードSTREAM(k-$$varepsilon$$乱流モデル)による解析を行なった。実験は、炉心の中心1領域又は周辺2領域を加熱した場合について行い、高温プレナム及び出口管内の温度分布について解析結果と比較検討した。中心領域を加熱した場合は、高温プレナム内で冷却材が十分に混合され、出口管内でホットストリークは生じていない。また、周辺領域を加熱した場合は、高温プレナム内での混合が不十分でホットストリークが生じるが、出口管内での混合により、中間熱交換器等はホットストリークの影響をほとんど受けないことを確認した。解析結果は、高温プレナム及び出口管内の温度分布を定性的及び定量的によく再現しており、解析コードの有用性を確認した。

報告書

HTTR炉床部内の冷却材混合試験,第2報; ミキシングプロモータ無し

稲垣 嘉之; 宮本 喜晟

JAERI-M 91-002, 22 Pages, 1991/02

JAERI-M-91-002.pdf:0.74MB

高温工学試験研究炉(HTTR)炉床部内の冷却材の混合及び流動特性を調べるため、炉床部の約1/7スケールモデルのプレナム温度混合試験装置を製作して混合実験を行なった。作動流体は水、試験条件は試験部入口での水の温度差が20~40$$^{circ}$$C、出口管基準のレイノルズ数が43,000~83,000である。本試験では、プレナム内にある円盤状のミキシングプロモータの混合促進効果を定量的に評価するため、ミキシングプロモータを取り外して試験を行い、ミキシングプロモータを設置した状態の試験結果と比較を行ってその効果を検討した。その結果、HTTRでは、ミキシングプロモータの有無にかかわらず、加圧水冷却器や中間熱交換器等の周辺機器は、ホットストリークの影響をほとんど受けないことが明らかになった。また、3次元熱流体解析コードSTREAMを用いて解析を行い、解析結果が実験結果とよく一致することを確認した。

報告書

高温工学試験研究炉(HTTR)の冷却材の流れ; 炉心支持板下面における冷却材の流動特性の解析

稲垣 嘉之; 藤本 望; 元木 保男; 伊与久 達夫; 丸山 創; 塩沢 周策

JAERI-M 90-223, 30 Pages, 1990/12

JAERI-M-90-223.pdf:0.78MB

高温工学試験研究炉(HTTR)の炉心支持板は、炉心及び炉心支持黒鉛構造物の鉛直方向の荷重を直接支持する機能を有し、その上部にある炉床部断熱層により、炉心内の高温冷却材(約950$$^{circ}$$C)からの熱伝導を低減するとともに、その下面を低温冷却材(約400$$^{circ}$$C)で冷却して、制限温度を超えない構造としている。炉心支持板下面の冷却材流路には、1次ヘリウム配管、補助ヘリウム配管及び多数の支持板支持柱等の構造物がある。これらの構造物は、冷却材を偏流させる可能性があり、その結果として炉心支持板にホットスポットが生じる可能性がある。炉心支持板下面の冷却材の流動を明らかにするために、3次元熱流体解析コードSTREAMを用いて解析を行なった。更に、その解析結果から得られた流速分布より、炉心支持板の温度分布を解析した結果、ホットスポットが発生するような偏流が生じないことを確認した。

報告書

扁平二重炉心型高転換軽水炉の小破断LOCA解析

平賀 富士夫*; 末村 高幸*; 岩村 公道; 大久保 努; 村尾 良夫

JAERI-M 90-085, 51 Pages, 1990/06

JAERI-M-90-085.pdf:1.24MB

原研では、ウラン資源の有効利用を目的とした扁平二重炉心型高転換軽水炉(HCLWR)の研究を進めている。本研究では、本炉の熱水力学的成立性検討の一環として、最適評価コードJ-TRACにより、圧力容器底部計測配管破断(コードレグ流路面積の0.5%相当)を想定した小破断時LOCA解析を実施した。解析結果によれば、蓄圧注入系が間欠的に作動する現象が見られたが、炉心水位は次第に回復し、最終的には放出流量と安全注入系からの注水量がほぼバランスして、炉心の長期冷却は確保された。また、燃料被覆管最高温度は1265Kとなり、現行軽水炉の安全評価基準値1473Kを下回っている。炉心温度上昇の抑制には、軸方向ピーキングファクターが小さいこと、及び上部プレナム内保有水量が多いために炉心露出が遅れることが寄与している。以上の結果より、小破断の観点からは本炉は熱水力学的な成立性を有すると考えられている。

報告書

Analysis of SCTF/CCTF counterpart test results

大久保 努; 傍島 眞; 岩村 公道; 大貫 晃; 阿部 豊; 安達 公道; 村尾 良夫

JAERI-M 90-083, 155 Pages, 1990/06

JAERI-M-90-083.pdf:3.6MB

実機に対する流路面積の縮小割合は同じであるものの、実機の半径と同じ炉心幅を有するSCTFとその約4分の1の炉心半径を有するCCTFの間の炉心再冠水挙動の差および炉心の2次元的な熱水力学的挙動に与える炉心半径長さの効果を検討するため、数回のSCTF/CCTF対照試験を実施した。得られた主要な結果は以下の通りである。(1)SCTFとCCTFの間の試験条件と装置上の相違を考慮すれば、両試験に於ける再冠水挙動は類似のものであると考えられる。炉心の蓄水挙動の相違は炉心の実効流路面積の相違でほぼ説明できた。(2)炉心の半径長さがその2次元的な熱水力学的挙動に及ぼす効果は大きく、炉心半径の長い程顕著に現れる。(3)半径方向に大きな出力の変化がある場合には、その高出力側のバンドルでLPCI注水期に著しく熱伝達率が増加する。また、炉心の周辺領域では、同一のバンドル出力であるにも係わらず外周側のバンドル程熱伝達率の低減が大きい。

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